2023.05.18
足首用サポーター
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
先日体験に来られた方がぽつりと
「本当はね、装具をとって歩けるようになりたい。」
「好きな靴を履いて歩きたい。装具をつけていると好きな靴が履けない。」
と話されました。
そこで、評価を兼ねてスポーツ用のサポーターを着用しての歩行を実施いたしました。
麻痺側の足首の弱さがある方でしたが、サポーターで足首が安定すると麻痺側に体重を乗せやすくなっている印象がありました。
また、麻痺側上肢の連合反応も少なくなりました。
「装具より軽い!」
「なんか足がしっかりしている感じがする!」
「普通みたい!」
装具なしで歩けたことに非常に喜ばれました。
サポータをつけて歩けたことは、足首の弱さという問題点があります。
しかし、足首が安定すれば、麻痺側に体重をのせ、支えられ歩けるということ言えます。
リハビリで目指すところがご利用者様と共有できました。
リハ滋賀では主に三つのタイプのスポーツ用の足首サポーターを使用しております。
一つは「ZAMST A2-DX」
(ZAMSTホームページより引用」
こちらは、側方に硬質のオリジナルガードがあり、かなりしっかり足首を安定させます。
二つ目は「ZAMST A1]
(ZAMSTホームページより引用」
足首が安定してきた方はA2-DXからこちらに移行したり、ある程度安定している方はこちらを使用します。装着がA2-DXより楽です。
最後はA1ショート
(ZAMSTホームページより引用」
その方に状態にあったサポーターを着用して、歩行練習等を行っております。
ある方は装具から足首用サポーターに変えて初めて歩いた時に
「地面が凸凹していることを久しぶりに感じた。」
「足の裏って色々感じているんだね。」と気づいたことを教えてくださいました。
また、ある方は歩くときの姿勢が良くなり、ぶん回しも減りました。
「ぶん回しって減るんですね。」
歩く姿を見ていたご家族様はそう仰いました。
もちろん、問題点もあるので、弱いところを練習して積み重ねていくことも必要です。
同時並行で進めていくと、足首用サポーターでの歩行が安定していきます。
好きな靴を履いて歩けることは嬉しいですよね。
その気持ちに近づけるよう私達も一緒に向かっていきます!
2023.04.28
足がわかると
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
先日、リハビリ中にご利用者様がこのように仰られました。
「麻痺側の足に体重を乗せようとすると怖いけど、足をわかろうとしたり、足がわかると怖くないです。」
よく私も「麻痺側の足に体重を乗せて下さい」と言いますが、ご利用者様のこのお言葉には色々考えさせられました。
脳卒中後遺症の方で歩行や日常生活の動きの中で、麻痺側の足に体重を乗せることが難しい方もいらっしゃいます。
そのため、麻痺側の足に体重を乗せようと頑張っておられます。
麻痺側の足に体重を乗せる練習を頑張りすぎてしまい、麻痺側の足がちゃんと床についていない状態で体重をかけようとされたり、手すりなどを使用して、非麻痺側の手で押して体重を乗せようとする方もいらっしゃいます。
そのため、「麻痺側の足に体重を乗せる」行為に注意が行きやすく、その時の足の裏がどんな感覚を感じ取りにくくなることも見られます。
先ほどのご利用者様のお言葉から、リハビリ中の声かけを「足の裏をわかろうしてください」「足の裏がわかるところ」等に変えてみました。
あるご利用者様は「足の裏がわかると、そこに自分のカラダが向かっていける!」
別のご利用者様は「足の裏がわかると安心して立てる。」「いい方でがんばらなくても大丈夫!」
立ち上がり、立位の時に麻痺側の上肢に曲がってしまう連合反応が出現するご利用者様は
麻痺側の足の裏を感じながら、立ち上がり、立位を行いました。
「腕があがらないし、体を真っ直ぐだね。」と嬉しそうにそう仰れました。
麻痺側の足の裏がついている感じがしない、また一部しかついていないと感じることもあります。
しかし、感じがしにくい部分にも注意を向けることを繰り返すと、だんだん少しずつ感じられるようになることも見られます。
立つ前などに「足の裏はどんな感じか」また動きながら「足の裏は今どんな感じか」などの感覚に注意を向けてみてはいかがでしょうか。
2023.04.13
食事についてのご相談
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
先日、基礎疾患をお持ちのご利用者様から普段の食生活についてのご相談を受けました。
「かかりつけ医の先生から普段の食生活を気をつけなさいと言われた。」
「でも、何を食べていいのか、反対に食べてはいけないものとかがよくわからない。」
そこで、あいむに所属する管理栄養士さんに依頼をし、ご利用者様に食事や栄養についてのアドバイスをさせていただきました。
ご利用者様には基礎疾患の特徴に合わせて、食事で積極的に摂取したほうかよい食べ物や、反対に避けた方がよい食べ物、㏠の栄養バランス等を表や写真を使用しご説明をさせていただきました。
同席していた私も大変勉強になる内容でした。
後日ご利用者さまは
「栄養士さんとのお話ができてよかったです。」
「栄養士さんのお話を聞いてから、バランスを考えながら食べることを意識しています。」
とお話をしてくださいました。
毎日当たり前のようにとっている食事から、私達のカラダ、健康は作られます。
そのため、食事は栄養を与えるという大切な役割を果たしています。
こちらは農林水産省と厚生労働省が策定した「食事バランスガイド」です。
毎日の生活の中で、「何を」「どれだけ」食べたらよいか考える際の参考になるよう、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示したものです。
農林水産省や厚生労働省のホームページには「食事バランスガイド」についての詳しい説明や活用方法が記載されております。
自分にとっての適量目安を手軽に知るために「食事バランスガイド」を活用するのもよいかもしれません。
(ここでお願いですが、「食事バランスガイド」は健康な方を対象に々の健康づくりを目的に作られたものです。糖尿病、高血圧などで医師または管理栄養士から食事指導を受けている方はその指導に従うようお願いいたします。)
健康な毎日を過ごすためには、食事・睡眠・運動の3つの要素が大切と言われています。
「これだけ食べれば」「どれが良い」ではなく「バランス良く」食べて、心身ともに健康で元気に過ごしたいですね。
2023.01.31
ひっぱらなくても……
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
先日、体験にこられた方がこう仰いました。
「最近立ち上がるのが大変になってきてしまいました。」
その方はもともと、杖を使用され歩行されていた方ですが、長年「非麻痺側」で「がんばる」動作を繰り返していたところ、非麻痺側のお膝を痛めてしまいました。
そのため、今は歩くのも大変になってしまい、車いすを使用して移動をされています。
脳卒中後遺症のため、麻痺側に上手く体重をのせられずに、手すりを引っ張って立ち上がりを行う方はよくお会いします。
その方も「ぐっと」非麻痺側で手すりを引っ張り、手すりにぶら下がるような姿勢で立ち上がりをされておられました。
手すりをひっぱってしまうため、両足に体重がのらず、手の力を使っての立ち上がり動作でした。
そこで、リハビリでは非麻痺側でひっぱらなくても立てるような動きを一緒に行いました。
またご自宅でできる課題として、椅子に座って両手でのテーブル拭きをご提示し、練習をいたしました。
何回が行うと、両手が前へ伸びると両足に体重がのりやすくなり、そうするとお尻が自然の浮いてきました。
「あ、手が前に行くとなんか両足に体重が移動します。」
「そうするとお尻が浮いてきますね。」
慣れるまでは、動作の誘導を行いましたが、そのうち感覚がつかめてくると、ご自身で立ちあがることができました。
「いつも手すりを引っ張りすぎていました。引っ張らなくても立ち上がることができるんですね。」
「引っ張らないから、いつもより楽に立てます!」
と、うれしそうに仰いました。
「タオルでテーブルを拭くのなら家でもできるから、がんばります!」
自宅での練習にも前向きでした。
お帰りの際には「いい方の手の使い方で動作がこんなに変わるなんて知らなかった。びっくりです。」とニコニコした笑顔でそう感想を述べられました。
立ち上がりは一日に何回もする動作ですので、楽にできることは大切ですよね。
引き続き立ち上がりが楽に行えるようサポートさせていただきます。
2023.01.20
「意外と」「思ったより」
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
「意外とできた!」「思ったよりできた!」とご利用者様がお話をされることがあります。
ある方は、魚焼きグリルの網を洗う時はいつもご家族様にお願いしていたとのことです。
しかし、ふと「もしかしたらできるかも」と思い、やってみたところ、両手を使用して魚焼きグリルの網を洗えたとのことです。
「やってみる前は、どうかなと思ったけど、思ったよりできた!」
「やってみることが大切だね。」
と笑顔でお話をされました。
また、別の方は久しぶりに公共交通機関を利用してお一人で当施設に来られました。
当施設に到着された時に、「久しぶりだったけど、意外とできたね!」とニコニコされていました。
当施設に初めてお越しになった時は、麻痺側の肩が亜脱臼していたため、アームスリングで腕を固定、杖と装具を使用して歩行をされていました。
今は、アームスリングで腕を固定する必要はなく、外を歩くときはスポーツ用のサポータを使用されています。
杖と装具は卒業をされました。
「ちょっとづつだけど、前に進みたい!」とその方はよく仰います。
こちらに最初に来られた時のことを思いだすと、本当に「すごいな」と心から思います。
ご利用者様は様々な潜在性を持っておられます。
「やってみよう!」から「意外とできた!」「思ったよりできた!」を引き出せるようにご利用者様と二人三脚でがんばります!
お問い合せはお電話でも承っております。
下記の電話番号までお気軽にお問い合わせください。
脳梗塞リハビリステーション滋賀
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