2025.05.21
脳卒中後、2ヶ月でお墓参りへ──自費リハビリで叶えた“会いに行く”という目標
脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
この季節に思い出す、最初のご利用者様。
脳梗塞リハビリステーション滋賀が6年前にオープンしたばかりの春。
今でも、あの方との出会いと卒業を毎年この季節に思い出します。
その方は脳卒中で入院中、大切な人との別れ。
ご本人は脳卒中の入院中に、大切なご友人の訃報を聞かれたそうです。
けれど、入院中だったため、お別れに行くことができませんでした。
退院後、ご本人が最初に語った目標は――
「一周忌までに、自分の足でお墓参りに行くこと」。
私とのカウンセリングの場で、「2ヶ月後に、東北にあるお墓へ行きたい」と
まっすぐな想いを打ち明けてくださいました。
初回評価「歩行には不安が残る状態からのスタート」
普段はT字杖で30分~40分ほど散歩されていましたが、初回評価では次のような課題が見られました。
左麻痺側に十分な加重ができない
下肢筋力の低下
股関節や膝関節、足関節のこわばり
体のねじれにより左右バランスが乱れている
「歩くための土台」がまだ整っていない状態でした。
リハビリ内容「歩く準備から始めた2ヶ月間」
私たちが最初に行ったのは、「歩行練習」ではなく“歩ける体づくり”でした。
麻痺側の筋肉をほぐし、関節を柔らかくする
骨盤や体幹の左右バランスを整える
体重を左足にかけやすくするため環境設定とハンドリング
下肢筋力を高めるための個別トレーニング
こうして少しずつ歩きやすさが実感できるようになり、
目標に向かっての道筋が見えてきました。
目標達成「2ヶ月後、東北へのお墓参りへ」
リハビリ開始から2ヶ月後、ご本人は電車を何本も乗り継ぎ、
無事にご友人のお墓参りを果たされました。
私にそのことをお話される表情は、晴れやかで、どこか安堵したような印象だったのを覚えています。
リハビリ卒業の日「心に残った「相棒」という言葉」
卒業の日、ご本人から丁寧なお手紙をいただきました。
その中には、こんな言葉が書かれていました。
「目標達成のための、最高の相棒でした。」
その一文に、胸が熱くなりました。
ただ歩くためではなく、「会いに行く」ためのリハビリ。
その想いに寄り添いながら、同じ時間と気持ちを過ごせたこと。
今でも、心の中で大切にしています。
おわりに「リハビリの本当の意味を、教えてくれた人」
リハビリは、機能の改善だけではなく、
“何のために”という目的があるからこそ、力になる。
あの春、最初のご利用者様が私たちに教えてくれたこと。
これからも、1人ひとりの「会いたい」「行きたい」を支えられる施設でありたいと思います。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
2025.05.19
「また一緒に歩いて出かけたい」──70代女性が取り戻した日常の一歩
滋賀県守山市にあります自費リハビリ「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
今回は自費リハビリと訪問リハビリの相乗効果があった方の事例をご紹介させたいただきます。
「もっと歩けるようになりたい」
そうお話しくださったのは、70代の女性。
胸腰椎の圧迫骨折をきっかけに歩行が不安定になり、週1回の訪問リハビリを続けておられました。
でも「もっとリハビリをがんばりたい!」「前みたいに歩けるようになりたい!」と強く思われていました。
その思いから、当施設での体験プログラムをスタート。
体験の結果、鍼灸は体質に合わず、週1回・60分、リハビリのみに集中されることになりました。
初めてお会いしたときは、体全体や下肢や足部のこわばりが強く、筋力も落ちていました。
そこでまずは身体や下肢をやわらかく整えることからはじめました。
そこから少しずつ筋力トレーニングや片足立ち等のバランス練習を取り入れ、歩くための準備を丁寧に進めていきました。
そんなある日の夕方、ご家族様から一本の電話がありました。
「今日、訪問リハビリの先生に『最近、体や足が柔らかくなっていて歩く練習がとてもやりやすい』って褒められたんです。
前の日にここでリハビリしてもらったおかげだと思います。ありがとうございます。」
その言葉に、私たちの胸もじんわりあたたかくなりました。
自費リハビリと訪問リハビリが、うまく組み合わさって良い影響を与えていることが、こうしてご家族の声からも伝わってきました。
最近では、ご家族様と一緒にお買い物へ歩いて出かけることもあるそうです。
「また一緒に歩いて出かけたい」──その願いに寄り添いながら、これからも一歩ずつ進むお手伝いができたらと思っています。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
2025.05.14
「危ないから、引っぱらないでね」──奥様と一緒に練習した立ち上がりのリハビリ
滋賀県守山市にあります脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
脳卒中後遺症の方で、立ち上がりの時に手すりを強く引っぱってしまう方は多くいらっしゃいます。
あまりにも引っぱる力が強すぎると、危ない場面がみられることがあります。
今回は、引っぱる力が強すぎてご本人様、ご家族様が困っていらっしゃたケースをお伝えします。
脳出血で右片麻痺が残ったご主人様は、立ち上がりの際にどうしても非麻痺側の手で手すりを強く引っぱってしまう癖がありました。
ある日、移乗の介助中に、奥様を強く引っぱってしまい、二人で転倒しかけたそうです。
「もう少し自分で立てるようになってほしい」
「移乗のとき、お互いに危ないから、引っぱらないでほしい」
そんな奥様の願いとともに、リハビリが始まりました。
初回評価では、立ち上がりの時に手すりを強く引き、後ろに倒れそうになる場面も。
体も固く、両足に体重をのせることが難しく、お尻がなかなか持ち上がりません。
そのためますます、強く手すりをひっぱってしまい、動作が難しくなっていました。
ご本人様も「立ち上がるのが難しい」「引っぱらないと怖い」とこぼしていました。
立ち上がりという動作は、一日の中で何度も繰り返される大切な動きです。
だからこそ、その動きが「大変」「怖いもの」ではなく、「安心してできるもの」になってほしい。
奥様にとっても、ご本人様にとっても、もっと楽に、もっと安全にできるように。
そう思いながら、リハビリをすすめました。
鍼灸で体のこわばりをやわらげ、リハビリでは丁寧に、両足への体重移動を伴った立ち上がりの練習を繰り返しました。
また、ご自宅での移乗介助が危なくならないように、奥様にも介助方法をお伝えしました。
リハビリ終了後、帰りの車への移乗時、ご本人は奥様を引っぱらずに、自分の力で動作することができました。
そして翌週、奥様がうれしそうに話してくださいました。
「立つ前に“引っぱらないでね”と声をかけると、ちゃんと習った通りに立とうとしてくれるんです。介助もすごく楽になって、危なくもなくなって。本当に良かったです。。」
その言葉を聞いて、私たちはとれもうれしく、心が温かくなりました。
ご本人様の力だけではなく、ご夫婦の絆が、安心と安全につながったリハビリでした。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
※使用している画像は実際の写真の内容に基づいて描いたイメージイラストです。
2025.05.09
「来年もまた会いたい」その想いがリハビリの力
滋賀県守山市にあります脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
「また、会いたいからがんばるね。」
ご利用者様は笑顔でそうおっしゃいました。
ご利用者様は4年前、小脳出血の後遺症でご利用がはじまった70代の男性。
娘様がお仕事の休みの時に付き添われ、月に3~4回当施設に通われております。
ご利用開始時の目標は「四国の実家に帰省したい」というものでした。
しかし、小脳出血の後遺症のため、バランスや歩行は不安定でした。
また、体の痛みの訴えもあり、日常動作もなんとか行えますが、一つ一つが大変そうでした。
お話を伺うと、四国までは、自動車での帰省。ホテルに泊まる為、狭いユニットバスでの入浴。
そのために必要だったのは、体の痛みの軽減と、車の乗り降りや浴槽またぎといった動作がスムーズに行えるようになることでした。
硬い体をほぐしたり、バランス、歩行練習などの地道なリハビリを重ねて、3年前、ついに四国の帰省が実現。
それからは、毎年1年に1度の帰省を続けられています。
先日娘様がふとおっしゃいました。
「父も年をとりましたし、父の兄弟姉妹も同じように年を重ねています。次があるかわからないですよね。」
「だから、会えるうちに会いたいのです。」
その言葉から、私も母のことを思い出しました。
元気なうちに会っておきたい、話したい、そう思いました。
「今」を大切にすることの尊さを改めて教えていただきました。
来年も四国の実家でまた「ただいま」と言えるように、ご利用者様はその日もリハビリに励まれました。
ご利用者様からリハビリは、ただの身体の機能回復だけではなく、「大切な人に会うための力」にもなることを実感させられました。
誰かの「また会いたい」を支える自費リハビリサービスをこれからも届けていきたいです。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
※本文はご本人様・ご家族様の許可を得たうえでご紹介しています。
使用している画像は内容に基づいて描いたイメージイラストです。
2025.05.02
自分の足で歩く喜び
滋賀県守山市にあります脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
「自分の足で歩けるってこんなにうれしいことなんですね。」
左片麻痺のあるご利用者様がリハビリ後にそうこぼされた一言です。
この日は装具も杖も使わずに、しっかりとご自身の足で数歩歩かれました。
普段は、杖と装具を使用して歩行をされています。
今回は、リハビリの中で体の使い方、重心移動の仕方を丁寧に確認し、杖と装具がなくても安全に歩けるタイミングを見極めながらチャレンジされました。
お仕事を続けながら、隔週で当施設に通われている方です。
限られた時間の中でも、「もっと良くなりたい」という強い気持ちと、コツコツ積み重ねる努力が今回の成果につながっています。
今回の歩行練習は、いきなり杖、装具なしで歩く「動作練習」ではなく、重心移動、麻痺側の足の感覚、下肢の筋の使い方、麻痺側上肢の重さの軽減などを細かく調整しながら、ご本人様の力を最大限に引き出すサポートを行いました。
「転びそうで怖い……」
「本当に歩けるようになるかな……」
不安が徐々に「もう一歩、歩いてみたい」「もう一歩歩ける」という希望に変わっていく瞬間に、私たちは力をもらっています。
発症から時間が経過していても、適切なリハビリとあきらない気持ちがあれば、少しでも前に進めるのではないでしょうか。
日々ご利用者様と接しているとそう実感します。
当施設ではお一人お一人の個別の状態にあわせた丁寧な評価と鍼灸・リハビリプログラムを通じて、再び「自分の足で歩く」という目標に向けた支援を行っています。
小さいけど大きな一歩は希望と自信につながります。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
まずは120分の体験リハビリで、今の状態を一緒に確認してみませんか?
(この画像は写真をもとにAIで水彩画風に加工しています。また掲載にはご本人様の許可をいただいております。)
お問い合せはお電話でも承っております。
下記の電話番号までお気軽にお問い合わせください。
脳梗塞リハビリステーション滋賀
077-514-2255
受付時間 9:00-18:00 [ 土・日除く ]