2020.04.10
プールスティックでのアイデア
滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
私が、以前参加しました勉強会で、100円ショップの「セリア」さんで販売されている「プールスティック」を使用した治療アイデアが紹介されました。
その時紹介された治療アイデアは、上肢や手に関することでした。
せっかくなので、上肢・手以外のアイデアはないかと考えていましたが、ちょっとの工夫で、体のリハビリにも応用できることを発見いたしました。
それは、胸椎の伸展を出すこと、つまり猫背から良い姿勢にし、体幹の筋肉を使いやすくするやり方です。
まず、プールスティックとバスタオルを用意いたします。
スティックの長さは120cmです。それを半分に切ります。
半分に切ったプールスティックをバスタオルで包みます。
バスタオルで包んだプールスティックを両腕にとおして背中へまわします。
下の写真のような姿勢です。
そして、両方の肩甲骨を寄せるように胸をはります。
この時、息は止めないこと、腰はそらないようにすることを注意します。
(この動きをして、麻痺側の肩などに痛みがでましたら、中止します。)
この動き行った方の前後の姿勢の比較写真です。(ゆっくり10回程度行いました。)
「両方の肩甲骨を寄せると、自然に胸が開きますね。」
「縮こまっている胸の前側が伸びている感じがします。」
「自然とおなかにも力が入るのね。」
前後の姿勢の比較をご覧になると
「いつも背中が丸いと言われるけど、背中が伸びてる。姿勢がいい!」
「これは、毎日やった方がいいわよね。」と自宅リハビリにも前向きになられました。
別のご利用者様は
「姿勢が良くなったせいか、歩くときに足がでやすい!」と教えてくださいました。
また、姿勢が良くなっていくことで、麻痺側の肩の亜脱臼が軽減してきた方もいらっしゃいます。
身近な100円ショップの商品でもちょっとの工夫とアイデアで、リハビリのお供になりますね。
また、機会があれば身近なものを使用したリハビリをご紹介したいと思います。
2020.04.09
新型コロナウイルス感染予防
滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
新型コロナウイルス感染予防対策としまして、当施設では以下のことを実施しております。
①スタッフのマスク着用を含む咳エチケット、こまめな手洗い、アルコール消毒の徹底
②スタッフの出勤前の検温や健康観察表による健康管理
③開店前、閉店後だけではなく、営業中も使用箇所、物品の消毒液使用による拭き取り清掃の実施
④1時間~2時間ごとの換気の実施
⑤ご利用者様へのアルコール使用による手指消毒の依頼
安心してご利用していただけるよう、今後も感染予防対策を徹底して行っていきます。
今週も2名の方が初回体験にいらっしゃいました。
お一人は、脳梗塞後遺症の方で、腰~下肢、足部までの痺れや、歩行時の足の指が曲がってしまうことにお困りでした。
もうお一人は、交通事故後の方で、動作時に両足の痛みでお困りでした。
お二人の症状や問題点はそれぞれ異なりますが、体験後は「楽になった!」「歩きやすくなった!」とお二人とも喜ばれました。
脳梗塞後の方は、「病気になってから、はじめて足がついている感じがする、この感じは久しぶり!」
と笑顔でお話をしてくださいました。
交通事故後の方は「こういうところで、みてもらえてうれしい。ありがとう。」とのありがたいお言葉をいただきました。
皆様に喜んでいただけるよう、期待に応えられますよう、スタッフ一同精進していきます。
2020.04.03
一体感
滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション」滋賀の小林です。
リハビリ後に、自宅リハビリの動きを確認していたときに、それが起きました。
ご利用者様の体の動きに対して、麻痺側の上肢が自然についてきたのです。
私たちスタッフは、息をのむほど驚きました。
1週間程前ならそのような動きは見られなかったからです。
「すごいですね、体の動きに対して自然と腕がついていってますね」
「そう?前からそうじゃなかったけ?」
「最近は歩くときに、腕が邪魔にならなくなったよ。」とも話してくださいました。
「前と比べてね、腕が自分の体と一体感になってきたよ。仲間になってきたよ。」
ご利用者様は、うれしそうに教えてくださいました。
脳卒中後遺症の方にとって、「動きにくい」「感じにくい」上肢・手は「使わないこと」を学んでしまっていることが多いです。
「使わないこと」を学んでしまっていると、上肢・手は自分の体から「ほったらかし」「置き去り」にされやすいです。
ご利用者様は経過が大変長い方で、上肢・手が「ほったらかし」「置き去り」になっていました。
リハビリでは、ご利用者様にあわせた「正確な感覚情報」を上肢・手への入力を地道に行ってきました。
そのことで、脳が変化を起し、上肢・手が自分の体の一部となったのではと考えられます。
経過が長い方でも、上肢・手が変化すること、またその方の持っておられる潜在性を改めて感じました。
脳卒中後遺症者の方はその方なりの「潜在能力」をお持ちのはずです。
また、「ポジティブな面」も必ずあります。
お一人一人の「ポジティブ」な面を生かし、「潜在能力」を引き出せるようスタッフ一同がんばります!
2020.03.27
「ゴルフ」と「ランニング」に必要なこと
滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
「ゴルフとランニングができるようになりたい!」
そのご希望のご利用者様がいらっしゃいます。
「ゴルフ」「ランニング」を可能にするためには、様々なことが必要ですが、その中の一つに
「麻痺側にしっかり体重が乗せられる、乗せ続けることができる」があります。
麻痺側にしっかり体重をのせるためにも必要な構成要素がありますが、
ご利用者様は「股関節の伸展」がもう少し必要と評価しました。
なぜ、股関節の伸展かとの理由は、後ろ歩きをしたときに、麻痺側の足が後ろにきたときには、
非麻痺側と比べると、後ろに足がこれる角度が少なかったのです。
さらに、後ろに足を出そうとすると、体を曲げて、麻痺側のお尻を突き出すような動作も見えたからです。
お体に触れたときに股関節前面の皮膚・筋肉が硬く「パンッ」と張り詰めていることもわかりました。
筋肉の長さや柔軟性が充分ではないと、「自分が思っている動き」と「実際の動き」のズレが生じやすくなります。
「ズレ」が生じると「力加減」「運動のコントロール」「バランス」「抗重力姿勢」等に問題が起きてきます。
そのため、筋肉を良い状態にして運動をすることは、とても大切なことなのです。
この日は腹臥位で、腰部や股関節の筋肉を整えたのちに、立位で股関節を伸展させながらバランスを取ることを行いました。
リハビリ後には、ご自宅で行う股関節伸展のためのリハビリメニューを練習し、次回までの宿題とさせていただきました。
リハビリで股関節の伸展は改善しましたが、まだまだ筋肉の活動が弱いため、持続的に活動を行っていく必要があります。
そのために、ご自宅でのリハビリが大切となってきます。
「夏までには走れるようになりたい!」という目標達成のために、私たちもご利用者様と一緒に頑張ります!
2020.03.20
表情のある「手」
滋賀県守山市にあります、保険外リハビリービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
「この感じは久しぶり。」
「なんとなく、指が伸びる感じがぼんやりだけどわかる。」
ご自分の手の動きを感じながら、しみじみとそうおっしゃいました。
その言葉は、脳卒中を発症されてから20年以上経過しているご利用者様からです。
初めてお会いしたときにご利用者様は、「上肢、手がどんどん硬くなってきている感じがする」とお話をされました。
ご利用者様の上肢や手は、ご自身の体の一部ではないような印象を私は受けました。
血色も低下しており、皮膚や筋肉も粘弾性を失っている「上肢」「手」でした。
指が動いた日は、麻痺側を下にする半側臥位のポジショニングからリハビリを開始しました。
麻痺側を下にすることで、麻痺側に荷重がかかり安定が作りやすくなります。
そのポジションから、前腕・手の皮膚、筋肉を丁寧に介入していくと、麻痺側の手がほんのり赤みを帯び、掌のしわもはっきりとしてきました。
リハビリ前とあきらかに「手」の表情が変化していき、生き生きとし、感覚を欲しがっている「手」になったように感じました!
ご本人様と一緒に、指の動きや積み木を「持つ」「離す」を繰り返して行っていくと、上肢の動きも自然と出現してきました。
潜在能力として「上肢」「手」が動くことをお持ちだったのです。
発症から20年以上経過している方の手が動いたことは、私も本当にうれしかったです。
また、経過が長くても、「脳」に正確な感覚情報が入力され、「脳」に変化が起きれば、「手」「上肢」に動きがでてくることを学ばせていただきました。
ご利用者様にさらにより良いリハビリサービスを提供できるよう、スタッフ一同がんばります!
お問い合せはお電話でも承っております。
下記の電話番号までお気軽にお問い合わせください。
脳梗塞リハビリステーション滋賀
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