2020.12.30
本年も誠にありがとうございました。
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
今年も残りわずかになってまいりました。
12月29日が今年最後の営業日となりましたが、4名のご利用者様がいらっしゃいました。
年末のお忙しい中、本当にありがとうございました。
2019年にこの守山市で保険外リハビリサービスを開始させていただきました。
様々なご利用者様のリハビリに携わらせていただき、スタッフ一同毎日が勉強です。
臨床で感じることは、お一人お一人の個別性があるので、リハビリもその方にあわせたものを提供することが大切だと強く感じます。
鍼灸もお一人お一人にあわせた施術を提供させていただいております。
またお体だけではなく、「心」も元気に前向きになってくださる方も多くいらっしゃいます。
私たちの「手」を通じて、ご利用者様のお心に触れられることのすばらしさ、ありがたさを実感しております。
来年も皆さまのお役にたてるようスタッフ一同精進いたします。
「脳梗塞リハビリステーション滋賀」をよろしくお願いいたします。
2020.12.30
車いす点検場面
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
今回は職場復帰の向けての「車いすの点検場面」をお伝えさせていただきます。
車いすの点検では「ブレーキの具合」「タイヤの空気圧の確認」「キャスターの具合」「きちんと折りたため、また広げられるか」等あります。
また、しゃがむ動作や、しゃがんだところから立ち上がる動作、重量があるものをあつかった時にバランスが保持できることも必要になってきます。
「しゃがむ動作、そこから立ち上がる動作」は、ご利用者様は苦手な様子が実際の場面から見られました。
「しゃがむのは、やっぱり難しいですね。またそこから立つのも今は大変です。」
車いすのキャスター、フットサポートを確認するために、車いすを少し持ち上げるような動作をしていただきました。
「重いものを持つとなんか、足や体が踏ん張れなくて不安定になります。」
ご利用者様は動作を行った後に感じたことをありのままに話してくださいました。
しゃがむ動作や立ち上がる動作には「筋力」はもちろん必要です。
しかし、しゃがむことや立ち上がることに自分の「最大の筋力」を使用して行っているのでは効率が悪いです。また何より疲れてしまいますよね。
仕事の中で繰り返される動作は「楽に」「効率よく」できることが大切です。
これは日常生活での一緒です。
「楽に」「効率よく」できるためには何が必要でしょうか?
このご利用者様は、麻痺側、非麻痺側ともに股関節、膝関節、足関節の柔軟性の低下がみられました。特に麻痺側の足関節は背屈制限がみられます。
しゃがんでいく動作の時に、麻痺側の踵は地面から浮いてしまうことがみられました。
しゃがむ、そこから立ち上がる動作に必要な、筋肉や関節の動きが必要ではと考えました。
また重いものを持っても安定できる下肢は、非麻痺側、麻痺側の下肢でしっかり立てること。
体の安定のためには、がちがちの筋で固定するのではなく、柔軟性のある筋肉の活動で支えること。
これらを考えながら、プログラムを考え、リハビリを行っていきます。
またご自宅では、自主トレーニングを行っていただきます。
先日ご利用者様に「最近しゃがみ動作はいかがですか」とお尋ねしました。
「完璧ではないですけど、前よりしゃがむのが楽になりました。」
「あと、ストレッチのおかげなのか、歩く時に前より大きな幅で歩けます!」
「この前、こっち(麻痺側)の足の指が初めて動かせました!」
と明るいお声でお話してくださいました。
実際の場面、動作から問題点が見えてきてそこをアプローチすることの大切さを、改めてご利用者様から勉強させていただきました。
今後とも少しでも、ご利用者様の復職のお役に立てるようスタッフ一同がんばります。
2020.12.03
歩行器の点検場面
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
前回はご利用者様の現場復帰への向けての必要な動作の評価として「上がり框の昇降」「靴を揃える」をごお伝えさせていただきました。
今回は「歩行器の点検場面」をお伝えさせていただきます。
評価場面で使用した歩行器はピックアップ歩行器です。
ピックアップ歩行器の点検箇所は
①歩行器の脚の裏についているゴムの摩耗具合点検
②歩行器の折りたたみ部分の歪みやゆるみの有無の点検
この2点となります。
この点検作業を行うには①歩行器を持ち上げれること②歩行器を持ち上げても、立位バランスが安定していること③立位をとりながら歩行器の操作が行える上肢・手の機能等が求められます。
歩行器の重さはおおよそ3キロくらいになります。
実際に動作を行っていただくと、歩行器を持ち上げたり、歩行器向きを変えたりしても、立位バランスは安定されていました。
立位バランスが安定している、歩行器を操作する上肢・手の動きも左右協調された動きとなっていました。
上手に動作をされていることに、セラピストもうれしくなりました。
「歩行器を両手で持てるかな、できるかなと動作をする前は不安でした。」
「やってみたら自分で思っていたより上手にできてうれしいです。」
ご利用者様はうれしそうに、そうお話をしてくださいました。
「歩行器の点検」は現場で可能な動作であることを、ご利用者様と一緒に確認ができました。
「できないこと」ばかりに目がいきがちですが、「できること」もきちんとあります。
「今」「できること」をご本人様と共有することは、生活や仕事の幅を広げていくきっかけにもなります。
実際の動作の中で評価し、ポジティブなことを見つけていくことは大切ですね。
次回は「車いすの点検」の評価場面をお伝えします。
2020.11.11
現場への復帰に向けて
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
以前ブログで紹介させていただいた復職されたご利用者様が「現場へ復帰したい!」とのお話がありました。
現在、会社やご本人様が考えておられる現場のお仕事は「福祉用具の点検」とのことでした。
福祉用具をレンタルされているお客様のもとにお伺いし、レンタルされている福祉用具の使い勝手の確認、より便利な福祉用具のご提案、使用されている福祉用具の点検などを行うのがお仕事内容でした。
お客様のご自宅にお伺いすることは、玄関の上がり框の昇降だけではなく、脱いだ靴を揃える動作も必要です。
また、福祉用具を点検する際には、物を持ち上げたり、しゃがんだりする動作も必要です。
この日は「上がり框の昇降」「靴を揃える」「歩行器の点検場面」「車いすの点検場面」を評価させていただきました。
今回のブログでは「上がり框の昇降」「靴を揃える」の場面を紹介させていただきます。
玄関の上がり框の高さは一般的には30cm 程度、最近の戸建ての上がり框は15cm~17cm程度が主流となっています。
お客様のご自宅では手すり等が設置していない場合も考えられるため、壁に手を添えて上がり框を昇降するかもしれません。
「このやり方でしかできない」というよりも環境にあわせて自分の体を動かせること、「動きの多様性」が必要となってきます。
ご利用者様は、ご自宅の玄関では手すりを使用して段差昇降を行っているとのことです。
しかし、今回は「壁に手を添えて上がり框を昇降する」ということにチャレンジしていただきました。
「右足を台に乗せてから、壁に頼らないで左足を台に上げようとすると、バランスが悪い。」
「体の使い方がよくわからない。」
と動作の後感じたことをお話してくださいました。
また、踏み台の上から靴を揃える場面では、しゃがむことが大変でした。
そのため靴を揃えることが難しかったです。
「いや、しゃがむの充分ではないので靴を揃えるのは難しいですね。」
今の段階では、靴ベラ等を使用して、靴を揃えるのことをご提案させていただきました。
実際の場面を想定し、動作を行うことで初めて気が付くことや、それに対してどう解決していくかのアイデアが出てきます。
またセラピストとご利用者様で、一緒に「できているところ」「問題点を解決したら、もう少し動作がやりすくなるところ」を共有することができます。
「何のためにリハビリをするのか」お互い明確になりますよね。
次回のブログでは「歩行器の点検場面」について紹介させていただきます。
2020.11.03
試してみてはいかがでしょうか
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
「指が伸びるけど、曲がりやすい」「自分で指を伸ばしているけど、曲がりやすい」等、麻痺している方の指が曲がりやすいことでお困りの方が多いと思います。
今回は、何名かのご利用者様と一緒に良い変化を感じることができたことをご紹介させていただきます。
指が曲がりやすい方は、すでに手首や指を曲げる筋肉(前腕屈筋群)をご自分でストレッチをされていると思います。
それに加えて、手首や指を伸ばす筋肉(前腕伸筋群)に対してご自分でできることを試していただくことはいかがでしょうか?
手首、指を伸ばす筋肉は肘の外側から始まっています。
この付近の皮膚や筋肉にアプローチしていきます。
①肘の外側から手首に向かって皮膚や筋肉が硬いところを非麻痺側の手で探します。
②硬い箇所が見つかりましたら、その箇所を皮膚からなめすようにします。(やさしく触り皮膚を柔らかくするイメージです。)
③皮膚が柔らかくなりましたら、その下の筋肉を優しく軽く圧迫します。
④皮膚や筋肉が柔らかくなりましたら、肘の外側から手首にかけての筋肉を優しくつかみ、肘の外側→手首の順に軽く圧迫していきます。
⑤最後は手首から肘の外側に向かって皮膚をちょっと強めの刺激でさすり上げます。
セラピストと一緒行ったご利用者様は「曲がっている指が伸びてきた。」「指が伸びやすい。」「手首が柔らかくなった感じがする」と感じたことをお話してくださいました。
自宅課題として、お風呂上りにクリームを使用して行ったご利用者様は「やる前よりも指が伸びやすくなりました!」とセラピストに教えてくださいました。
これからは乾燥する季節ですので、皮膚のお手入れと一緒に行っていくのも良いですよね。
「皆様すべてに効果がある!」とは言えませんが、試してみてはいかがでしょうか。
また、機会がございましたら、ご利用者様と一緒に良い変化を感じたことをご報告させていただきます!
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