2025.06.06
「これが普通だと思ってた」——痛みのない朝に、心が軽くなった
滋賀県守山市にあります自費リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
今回はご利用者様の体験談をご紹介させていただきます。
【ご利用者様の体験より】
ここ数ヶ月、右足のつけ根あたりと、左の腰に痛みを感じながら過ごしていました。
産後からずっと続いていたようなもので、体の左右差もあるし、「仕方ないのかもしれない」と、どこかであきらめていた気持ちもありました。
でも、先日のリハビリで「右足がポイントかもしれませんね」と言っていただき、右足を中心にみてもらったところ…
翌朝、「あれ? 痛くない…!」と気づいて、驚きました。
長年感じていた右側の腰痛も、左側の骨盤の痛みも、今はまったく気にならないんです。
「このまま、いい状態をキープできるように、右足を意識してする」という気持ちで過ごしていたら、
翌日も痛みがまったくなくて…ほんとうに感激しています🥹✨
「変わらない」と思っていたことが、少しのきっかけで変わる。
そんな実感を今、まさに味わっています。
ありがとうございます。
【セラピストより】
産後からの慢性的な腰痛や骨盤の違和感。
そして体の左右差による姿勢のバランスの影響。
こうした複数の要因が重なって、身体の左右で負担が偏っていたのだと思います。
今回は、「歩くときの右あしのつけ根が痛い」という言葉から、立位姿勢・歩行の評価・分析からはじめました。
その結果右足の位置、使い方と歩行時の左右の体重移動にアプローチしたところ、足~骨盤〜体幹の安定性が高まり、
それにより、左右のアンバランスが軽減されました。
痛みのある部分そのものを強く押したり動かしたりせずとも、
「安定性」と「運動性」を考えアプローチすると、身体全体や、動きが楽になることがあります。
また、局所だけではなく、身体のつながりを考えながら行うことの大切さを改めて感じさせられました。
長く続いていた不調がふっと軽くなる。
その瞬間に立ち会えることは、私たちにとっても大きな喜びです。
【おわりに】
あきらめていた痛みや不調も、「変わるかもしれない」という希望が生まれる瞬間があります。
リハビリは、ただ“治す”だけでなく、その人の体と心にそっと光を差し込むような存在でありたいと、改めて感じた出来事でした。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
2025.06.05
「もう戻らないかも」と言われた右手の感覚 でもまた彫れるかもしれない
滋賀県守山市にあります自費リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
先日、脊髄梗塞の後遺症で右手の感覚障害が強いご利用者様が、こんな風に話してくれました。
「最近ね、右手の感覚が少し戻ってきたような気がするの。」
ご利用者様は退院時、主治医の先生から
「これ以上の回復は難しいかもしれません」
と伝えられていたそうです。
それでも、小さな変化を感じたときのご本人の表情はとても穏やかで、とてもうれしそうでした。
「半分あきらめていたけど、でも続けていてよかった。」
「あきらめなくてよかった。」
その言葉を聞き、初めて体験に来られた日のことを思い出しました。
「右手の感覚障害が強いのです。」
「触れても、自分の手でないような気がする。」
「本当の手じゃない。」
そう絞り出すような表情で語ってくださったご利用者様。
そのときの表情に、私たちも胸が締めつけられる思いでした。
感覚障害の回復には、非常に時間がかかることが多いです。
そのことを正直にお伝えしつつ、今までの経験から
「続けていけば感覚が戻る可能性はある」ともお話ししました。
体験プログラムを終えた後、ご利用者様は静かにこう言いました。
「リハビリ、続けます。」
「やった方がいいと感じました。」
右手を詳しく評価すると、感覚だけでなく手内在筋の萎縮や軽度の浮腫がありました。
こうした状態では、感覚受容器も鈍くなってしまいますし、細かい指の動きがしづらくなります。
まずは鍼灸で浮腫と筋肉の硬さを改善。
その後のリハビリでは、手内在筋の活性化と感覚と脳のつながりを意識したアプローチを行いました。
ご自宅でもリハビリを続けてくださり、開始から約半年
「右手の感覚が少し戻ってきたような気がする。」
その感覚が、再び“仏様を彫る”という趣味を動かしました。
「前みたいには彫れないけど、ゆっくり進めていくの。」
「また始められた。」
そう話すその表情に、確かな喜びがにじんでいました。
右手の感覚が戻ってきたこと。
それはご利用者様しか気づけない、ほんの小さな変化かもしれません。
けれどその気づきは、ご利用者様にとってかけがえのない意味を持っていました。
「その人らしさ」を取り戻すリハビリ。
私たちが目指しているリハビリは、「できることを増やすこと」だけではありません。
その方が、その方らしく生きることを支える。
ご本人が大切にしている「想い」や「役割」を、もう一度手にしていただくこと。
今回のエピソードは、その原点をあらためて教えてくれました。
「また仏様を彫りたい。」
その小さな願いに寄り添いながら、私たちもまた力をもらっています。
「できあがるのが、楽しみね。」
そう微笑んでくださる姿は、まさに“希望”そのものでした。
どんなにゆっくりでも。
どんなに小さな一歩でも。
その一歩は、きっと人生を前に進めてくれる力になる。
リハビリの本質は、そこにあるのだと感じています。
ご利用者様の喜びを、私たちはこれからも一緒に支えていきたいと思います。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
2025.05.30
60代男性・右片麻痺 「動かない」と思っていた右手が動いた日
滋賀県守山市にあります「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
脳卒中後遺症の方で麻痺した手のことでお悩みの方は多くいらっしゃいます。
「歩きは良くなったけど、手が……」
こんなお話をよく聞きます。
今回は麻痺側の手に関するご利用者様のお話を紹介させていただきます。
◆ 「動かない」と思い込んでいた右手と、いやいや始まった体験リハビリ
60代の男性。右片麻痺のある方です。
リハビリのきっかけは、ご利用者様の希望というよりも、ご家族様の強い後押しでした。
「どうせ動かない」「やっても意味がない」
そんな思いの表情で、かなり気乗りしない様子で、初回の体験リハビリに来所されました。
それでも、ご家族の期待に応えるようにリハビリベッドに腰をかけ、リハビリは静かに始まりました。
◆ 体験中に起きた——「少しだけ動いた」右手
そのリハビリの中で、思いがけないことが起きました。
「もう動かない」とご利用者様が思い込んでいた右手が、ほんの少し、動いたのです。
その瞬間、目がふっと見開かれ、驚きが表情ににじみました。
言葉はなくても、その顔がすべてを物語っていました。
私たちも、ご家族様も、その小さな動きに希望の灯がともったのを感じました。
◆ 月2回の継続利用へ——鍼灸とリハビリの併用アプローチ
初回体験以降、ご利用者様の表情や姿勢に少しずつ変化が表れました。
体験プログラム終了後は、月に2回のペースで当施設をご利用いただいています。
今月は、なんと2日連続のご利用でした。
右上肢や指の強い緊張に対しては、鍼灸治療で筋の硬さをやわらげ、
並行して体幹の捻れをとり、左右対称に近い姿勢がとれるようなリハビリを行いました。
その後に右手・指の活性化プログラムを実施しました。
◆ 「買い物が好き」その想いに寄り添って——両手を使った動作
この日のリハビリの終盤には、ご利用者様が好きな「買い物」の場面を模した両手動作を取り入れました。
日常では、かごを持つのも、商品を取るのも、すべて左手でこなしておられるとご家族様からお話を伺いました。
そのため、買い物用のかごをあえて右側に差し出し、右手に自然と誘導してみました。
すると、ご利用者様は戸惑うことなく、右手でかごを持ってくださったのです。
そして、何種類かのパンを並べたテーブルの前へ。
最初の数個は左手で取っていましたが、
最後の1個の前で、左手にかごを持ち替え、右手でパンを取ったのです。
その手はまだぎこちなく、不安定さもありました。
でもその動作には、ためらいのない意志と確かさがありました。
私たちスタッフも、ご家族様も、
その瞬間を目の当たりにして思わず顔を見合わせ、
言葉にできない喜びが込み上げました。
◆ 失語があっても、表情が語る——そしてこぼれたうれしいひとこと
この方は、失語症があり会話は難しい方です。
けれど、いつも表情で想いや感情を伝えてくださいます。
そしてこの日、お帰りの前に
ふっと笑って、ぽつりとこう言われました。
「パン、楽しかった」
その言葉に、私たちも、ご家族様も、胸がじんわりと温かくなりました。
その一言には、
「動かせた」「できた」「嬉しかった」——たくさんの想いが詰まっていたように感じます。
◆ まとめ “できるようになる”だけじゃない。心が動くリハビリを
リハビリで取り戻せるのは、「動き」だけではありません。
「自分にもまだできることがある」
「もう一度、挑戦してみよう」
そんな心の動きこそが、前に進む力になります。
言葉では語らなくても、表情やしぐさから伝わってくるものはたくさんあります。
その一つひとつのサインを丁寧に受け取り、
これからも、その人らしさに寄り添うリハビリを続けていきたいと思います。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
まずはお気軽にお問合せ、お申込みくださいませ。
2025.05.21
脳卒中後、2ヶ月でお墓参りへ──自費リハビリで叶えた“会いに行く”という目標
脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
この季節に思い出す、最初のご利用者様。
脳梗塞リハビリステーション滋賀が6年前にオープンしたばかりの春。
今でも、あの方との出会いと卒業を毎年この季節に思い出します。
その方は脳卒中で入院中、大切な人との別れ。
ご本人は脳卒中の入院中に、大切なご友人の訃報を聞かれたそうです。
けれど、入院中だったため、お別れに行くことができませんでした。
退院後、ご本人が最初に語った目標は――
「一周忌までに、自分の足でお墓参りに行くこと」。
私とのカウンセリングの場で、「2ヶ月後に、東北にあるお墓へ行きたい」と
まっすぐな想いを打ち明けてくださいました。
初回評価「歩行には不安が残る状態からのスタート」
普段はT字杖で30分~40分ほど散歩されていましたが、初回評価では次のような課題が見られました。
左麻痺側に十分な加重ができない
下肢筋力の低下
股関節や膝関節、足関節のこわばり
体のねじれにより左右バランスが乱れている
「歩くための土台」がまだ整っていない状態でした。
リハビリ内容「歩く準備から始めた2ヶ月間」
私たちが最初に行ったのは、「歩行練習」ではなく“歩ける体づくり”でした。
麻痺側の筋肉をほぐし、関節を柔らかくする
骨盤や体幹の左右バランスを整える
体重を左足にかけやすくするため環境設定とハンドリング
下肢筋力を高めるための個別トレーニング
こうして少しずつ歩きやすさが実感できるようになり、
目標に向かっての道筋が見えてきました。
目標達成「2ヶ月後、東北へのお墓参りへ」
リハビリ開始から2ヶ月後、ご本人は電車を何本も乗り継ぎ、
無事にご友人のお墓参りを果たされました。
私にそのことをお話される表情は、晴れやかで、どこか安堵したような印象だったのを覚えています。
リハビリ卒業の日「心に残った「相棒」という言葉」
卒業の日、ご本人から丁寧なお手紙をいただきました。
その中には、こんな言葉が書かれていました。
「目標達成のための、最高の相棒でした。」
その一文に、胸が熱くなりました。
ただ歩くためではなく、「会いに行く」ためのリハビリ。
その想いに寄り添いながら、同じ時間と気持ちを過ごせたこと。
今でも、心の中で大切にしています。
おわりに「リハビリの本当の意味を、教えてくれた人」
リハビリは、機能の改善だけではなく、
“何のために”という目的があるからこそ、力になる。
あの春、最初のご利用者様が私たちに教えてくれたこと。
これからも、1人ひとりの「会いたい」「行きたい」を支えられる施設でありたいと思います。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。
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2025.05.19
「また一緒に歩いて出かけたい」──70代女性が取り戻した日常の一歩
滋賀県守山市にあります自費リハビリ「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
今回は自費リハビリと訪問リハビリの相乗効果があった方の事例をご紹介させたいただきます。
「もっと歩けるようになりたい」
そうお話しくださったのは、70代の女性。
胸腰椎の圧迫骨折をきっかけに歩行が不安定になり、週1回の訪問リハビリを続けておられました。
でも「もっとリハビリをがんばりたい!」「前みたいに歩けるようになりたい!」と強く思われていました。
その思いから、当施設での体験プログラムをスタート。
体験の結果、鍼灸は体質に合わず、週1回・60分、リハビリのみに集中されることになりました。
初めてお会いしたときは、体全体や下肢や足部のこわばりが強く、筋力も落ちていました。
そこでまずは身体や下肢をやわらかく整えることからはじめました。
そこから少しずつ筋力トレーニングや片足立ち等のバランス練習を取り入れ、歩くための準備を丁寧に進めていきました。
そんなある日の夕方、ご家族様から一本の電話がありました。
「今日、訪問リハビリの先生に『最近、体や足が柔らかくなっていて歩く練習がとてもやりやすい』って褒められたんです。
前の日にここでリハビリしてもらったおかげだと思います。ありがとうございます。」
その言葉に、私たちの胸もじんわりあたたかくなりました。
自費リハビリと訪問リハビリが、うまく組み合わさって良い影響を与えていることが、こうしてご家族の声からも伝わってきました。
最近では、ご家族様と一緒にお買い物へ歩いて出かけることもあるそうです。
「また一緒に歩いて出かけたい」──その願いに寄り添いながら、これからも一歩ずつ進むお手伝いができたらと思っています。
脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。
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