2024.06.14
足の裏がわかる
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
5月から当施設をご利用されている方から先日このようなお話がありました。
「最近家の中では装具をとって歩いています。」
「装具なしで歩くようになってから、足の裏が床についているのがわかるようになってきました。」
「じゅうたんやフローリングの違いがわかるようになってきて、自分の足で歩いている感じがします。」
ご利用者様は、装具をつけて生活をされていました。
しかし、感覚過敏のためか装具をつけると足が圧迫されるように感じ、そこから足の痛みが出現するとのことでした。
「装具なしでは立つのが不安、でも装具を少しでもとれる時間が欲しい。」とご希望をされました。
装具なしでの立ち上がり動作を評価したときに、非麻痺側で支持物をぐっとひっぱると麻痺側の足の内反の出現がみられました。
内反が出現すると、麻痺側の足に体重を乗せることが難しいです。
また、麻痺側の足は全体的に冷たく、硬い状態でした。
そこで、鍼灸では、麻痺側の足の冷たさや硬さを改善させる施術をいたしました。
リハビリでは、内反がでないような立ち上がりの練習をいたしました。
最初はアダプターテーブルの位置を工夫し、麻痺側の足に体重が乗りやすくなる位置にセッティングしました。
そこから段階づけをしながら練習を行い、回数を重ねると非麻痺側の手を使わずに、立ち上がりが可能となりました。
ピタッと麻痺側の足は床についたまま、内反は出ませんでした。
「いつも手すりをひぱって立っているけど、なしで立てるんですね。」
と、ご本人様やご家族様は大変喜ばれました。
その日はご自宅でも練習できるように、やり方や注意点をお伝えいたしました。
ご自宅で練習して難しかったところを次のご来所時に確認し、修正することを繰り返しました。
最近はご自宅では装具を外しているとのこと。
足が痛くない時間があるのがうれしいとご本人様もご家族様も喜ばれています。
「今は無理でも、装具なしで歩きたいという気持ちになれました。」
ご利用者様、ご家族様が喜んでくださり、私たちも本当にうれしかったです。
ご利用者様に喜んでいただけるように今後もスタッフ一同がんばります!
2024.05.30
新聞紙を使って
滋賀県守山市にあります保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
手や上肢のリハビリでは新聞紙を使うことが多々あります。
新聞紙は「使いやすい」「身近」「手に入れやすい」ことが用意する側としてはありがたいです。
また、「軽い」「薄い」「音がする」「形が変わる」等の特性があります。
上肢や手の麻痺が重い方は、日常生活で麻痺側を使用することが難しいため、「不使用」を学習されてしまう方もいらっしゃいます。
新聞紙は、「丸める」「広げる」「しわを伸ばす」等は両手での活動となります。
「押さえる」ことから始めると、麻痺側の使用につながりやすいです。
「何もできない手だと思っていたけど、新聞紙押さえていることができた。」と手が使えることに気づく方もいらっしゃいます。
「押さえる」「破く」「丸める」等その方にあわせた活動へ展開していきます。
また破る方向に変化をつけると、運動方向も広がります。
麻痺側の横へ破くと、そこから麻痺側への体重移動へと誘導しやすいです。
両手動作を行うと、非麻痺側の過剰努力が軽減し、麻痺側の上肢や手の活動が見られる方もみられます。
何もない空間では自分の動きがわかりにくい方が、新聞紙でのワイピングでは「自分の腕が動いているのがわかる」と喜ばれました。
また、新聞紙は手に入りやすいため、ご自宅でのリハビリにも取り入れやすいです。
身近なもので色々な使い方ができるのはいいですよね。
これからも身近なものを使用してのリハビリを紹介いたします。
2024.04.26
お茶碗に手を添える
滋賀県守山市にあります「保険外リハビリサービス」脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
先日ご利用者様から「食事の時に麻痺側の手は何もしていない。お茶碗とか、お皿に添えることができればいいな。」とお話がありました。
ご利用者様は、右手が麻痺のためご不自由です。
そのため左手に利き手交換をしてお食事を召し上がっておられます。
食事の際はスプーンやフォークを使用されているとのことです。
そこで、リハビリ時に自助具のお箸の工夫、お箸でつまむ物の選択を行い、食事動作の練習を行いました。
自助具のお箸の先に輪ゴムを巻きつけることで、滑りにくくなり物をつまみやすくなります。
「これは楽につまめていいね。これならいいわ。」と喜ばれました。
また箸操作時に、右手はお茶碗に手を添えることを行いました。
麻痺側の指や手掌面からお茶碗の形状、感触を感じていただきました。
そうすることでセラピストの手がなくても、ご自身で茶碗に手を添えることが可能となりました。
その後、左手で箸操作をしている間も、麻痺側の手はお茶碗に添えていることができました。
「お箸をやっている間、右手はお茶碗に添えられていたよ。」
「自分でも驚くわ。」
「家やデイでもやてみるわ。」と笑顔で話されました。
両手動作をした後は姿勢も対称的に近づき、その後の歩行もスムーズとなりました。
ちょっとした道具の工夫、右手の感覚が入り、運動が変わることでご利用者様はよりアクティブになられました。
「両手でこんなことをするのは久しぶり、なんだが楽しいね。」
楽しそうな表情と明るい声で、そのように仰られたのが非常に印象的でした。
ご利用者様の喜びや楽しさを引き出せるようなアプローチをこれからも続けて行きます!
2024.02.29
ご家族様へのアドバイス
滋賀県守山市にあります「保険外リハビリサービス」脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
「この前、こちらで教えてもらった足首の動かし方を母が夜寝る前にやり続けたら、内反がだいぶましになりました。」
「内反がましになったので、立ちやすくなってよかったです。」
先日、来所された方のご家族様からこのようなお話がありました。
この方は足の内反が強いため、立ち上がりがとても大変でした。
立ち上がりが大変なため、お手洗いに行くときが一番困るとお話をされました。
そこで、ご自宅でご家族様が行える足首のストレッチや動かし方をお伝えし、ご自宅でも行っていただきました。
「お風呂の浴槽をまたぐときにどう手伝ったらよいのか。」
「一緒に歩くときにはどうしたらよいのか。」
「自宅でできるマッサージを教えてほしい。」
「家族にあう歩行器はどのようなもがありますか」
等ご家族様から様々なご質問がございます。
そのようなご質問に対して、私たちスタッフはできる限りアドバスをさせていただきます。
また最近はお灸に興味を持たれる方が多く、ご自宅で簡単にできるお灸のアドバイスを行い、お灸のサンプルもお渡ししております。
もし、ご家族様のことでご質問等ございましたらお気軽に当施設にご相談くださいませ!
2024.02.28
脳卒中後の痛み
滋賀県守山市にあります「保険外リハビリサービス」脳梗塞リハビリステーション滋賀の小林です。
脳卒中後に様々な痛みでお悩みになられる方を臨床ではたくさんお会いします。
先日体験に来られた方も「悪い方はグサグサとナイフで刺されるような痛み」でお困りでした。
「麻痺側を他人が触ると、痛みが増悪するので触ってほしくない。けど痛みが楽になりたいと。」とお話をされました。
お体を拝見させていただくと、非麻痺側の手足や体の筋肉も大変硬く「ぎゅっと」力が入っていました。
そこで、鍼灸とリハビリでは非麻痺側をリラックスさせることからはじめました。
鍼灸時の鍼は主治医の先生から止められていたため、お灸で対応をいたしました。
リハビリでは、さらに麻痺側の循環を改善するため麻痺側への加重を加えながら筋肉をしっかり使う運動を実施いたしました。
また、体幹のねじれも強かったためそちらも修正いたしました。
2回、3回と体験を重ねていくと「グサグサとナイフで刺されるような」痛みから「じわーとしたしびれ」へと変化されました。
またそのしびれも麻痺側の足に加重した時はなくなり、すっきりした感じがすると教えてくださいました。
「もう痛くて痛くて、気分はつらくて最悪でした。今は痛みがかなり楽になったので外へお出かけしたくなりました。」
「ここへ来るときはあまり期待していなかったけど、楽になってよかったです。」
明るいお声そうお話をしてくださいました。
ご家族様も「ここから帰る時は気持ちが前向きになりうれしいです。」と仰られました。
「痛み」が鎮痛剤を飲んだ時のように、完全になくなりませんでしたが、「楽」になられたのは、私たちも本当にうれしいです。
当施設は脳卒中後の痛みだけではなく、整形疾患等の様々な痛みにも対応いたしております。
辛い「痛み」でお困りの方はぜひお気軽にお問合せくださいませ!
お問い合せはお電話でも承っております。
下記の電話番号までお気軽にお問い合わせください。
脳梗塞リハビリステーション滋賀
077-514-2255
受付時間 9:00-18:00 [ 土・日除く ]