脳梗塞リハビリステーション滋賀

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 ブログ

2020.04.03

一体感

滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション」滋賀の小林です。

 

リハビリ後に、自宅リハビリの動きを確認していたときに、それが起きました。

ご利用者様の体の動きに対して、麻痺側の上肢が自然についてきたのです。

私たちスタッフは、息をのむほど驚きました。

1週間程前ならそのような動きは見られなかったからです。

 

「すごいですね、体の動きに対して自然と腕がついていってますね」

「そう?前からそうじゃなかったけ?」

「最近は歩くときに、腕が邪魔にならなくなったよ。」とも話してくださいました。

 

前と比べてね、腕が自分の体と一体感になってきたよ。仲間になってきたよ。」

ご利用者様は、うれしそうに教えてくださいました。

 

脳卒中後遺症の方にとって、「動きにくい」「感じにくい」上肢・手は「使わないこと」を学んでしまっていることが多いです。

「使わないこと」を学んでしまっていると、上肢・手は自分の体から「ほったらかし」「置き去り」にされやすいです。

 

ご利用者様は経過が大変長い方で、上肢・手が「ほったらかし」「置き去り」になっていました。

リハビリでは、ご利用者様にあわせた「正確な感覚情報」を上肢・手への入力を地道に行ってきました。

そのことで、脳が変化を起し、上肢・手が自分の体の一部となったのではと考えられます。

 

経過が長い方でも、上肢・手が変化すること、またその方の持っておられる潜在性を改めて感じました。

 

脳卒中後遺症者の方はその方なりの「潜在能力」をお持ちのはずです。

また、「ポジティブな面」も必ずあります。

 

お一人一人の「ポジティブ」な面を生かし、「潜在能力」を引き出せるようスタッフ一同がんばります!

 

2020.03.27

「ゴルフ」と「ランニング」に必要なこと

滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。

 

「ゴルフとランニングができるようになりたい!」

そのご希望のご利用者様がいらっしゃいます。

 

「ゴルフ」「ランニング」を可能にするためには、様々なことが必要ですが、その中の一つに

「麻痺側にしっかり体重が乗せられる、乗せ続けることができる」があります。

 

麻痺側にしっかり体重をのせるためにも必要な構成要素がありますが、

ご利用者様は「股関節の伸展」がもう少し必要と評価しました。

 

なぜ、股関節の伸展かとの理由は、後ろ歩きをしたときに、麻痺側の足が後ろにきたときには、

非麻痺側と比べると、後ろに足がこれる角度が少なかったのです。

さらに、後ろに足を出そうとすると、体を曲げて、麻痺側のお尻を突き出すような動作も見えたからです。

お体に触れたときに股関節前面の皮膚・筋肉が硬く「パンッ」と張り詰めていることもわかりました。

 

筋肉の長さや柔軟性が充分ではないと、「自分が思っている動き」と「実際の動き」のズレが生じやすくなります。

「ズレ」が生じると「力加減」「運動のコントロール」「バランス」「抗重力姿勢」等に問題が起きてきます。

そのため、筋肉を良い状態にして運動をすることは、とても大切なことなのです。

 

この日は腹臥位で、腰部や股関節の筋肉を整えたのちに、立位で股関節を伸展させながらバランスを取ることを行いました。

リハビリ後には、ご自宅で行う股関節伸展のためのリハビリメニューを練習し、次回までの宿題とさせていただきました。

 

リハビリで股関節の伸展は改善しましたが、まだまだ筋肉の活動が弱いため、持続的に活動を行っていく必要があります。

そのために、ご自宅でのリハビリが大切となってきます。

 

「夏までには走れるようになりたい!」という目標達成のために、私たちもご利用者様と一緒に頑張ります!

2020.03.20

表情のある「手」

滋賀県守山市にあります、保険外リハビリービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。

 

「この感じは久しぶり。」

「なんとなく、指が伸びる感じがぼんやりだけどわかる。」

ご自分の手の動きを感じながら、しみじみとそうおっしゃいました。

 

その言葉は、脳卒中を発症されてから20年以上経過しているご利用者様からです。

初めてお会いしたときにご利用者様は、「上肢、手がどんどん硬くなってきている感じがする」とお話をされました。

 

ご利用者様の上肢や手は、ご自身の体の一部ではないような印象を私は受けました。

血色も低下しており、皮膚や筋肉も粘弾性を失っている「上肢」「手」でした。

 

 

指が動いた日は、麻痺側を下にする半側臥位のポジショニングからリハビリを開始しました。

麻痺側を下にすることで、麻痺側に荷重がかかり安定が作りやすくなります。

 

そのポジションから、前腕・手の皮膚、筋肉を丁寧に介入していくと、麻痺側の手がほんのり赤みを帯び、掌のしわもはっきりとしてきました

リハビリ前とあきらかに「手」の表情が変化していき、生き生きとし、感覚を欲しがっている「手」になったように感じました!

 

ご本人様と一緒に、指の動きや積み木を「持つ」「離す」を繰り返して行っていくと、上肢の動きも自然と出現してきました。

潜在能力として「上肢」「手」が動くことをお持ちだったのです。

 

発症から20年以上経過している方の手が動いたことは、私も本当にうれしかったです。

また経過が長くても、「脳」に正確な感覚情報が入力され、「脳」に変化が起きれば、「手」「上肢」に動きがでてくること学ばせていただきました。

 

ご利用者様にさらにより良いリハビリサービスを提供できるよう、スタッフ一同がんばります!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020.03.13

滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。

 

先日ご利用者様から、ご自宅で育てている観葉植物をいただきました。

 

「前は、こうやって左手を使って鉢を持つなんてできなかったけど、今はできるようになったよ。」

観葉植物の鉢を両手で持ちながら、うれしそうにお話をされました。

 

当施設のご利用開始当初は、

「左手で茶碗を持っても、茶碗を落としそうなってしまう。」

「歩けるけど、無意識につかまる所を探してしまう。」

そうお体の様子を、私たちにお話しをされました。

 

当施設には、お仕事をされながら、週1回のペースで当施設をご利用されています。

併せて、ご自宅での自宅リハビリもしっかり行っていただいております。

 

 

「最近、左側に体重をのせても怖くないよ!」

「真ん中があるってなんとなくわかってきたよ!」

「歩き方が良くなったって、周りに人に言われたよ!」

来所される時は、いつも体の変化を私たちに報告してくださいます。

 

また、

「この前、気づいたのだけど、左を動かそうとして、右で頑張ろうとすると、左が言う事聞いてくれなるなるね。」

「だから、左手や足の練習をするときは、右で頑張らないで、練習しているよ。」

など、日々の生活の中で、ご自分で気づいたことも教えてくださいます。

なかには、リハビリのヒントになるようなこともお話してくださいます。

 

ご利用者様のお話は、私たちにとって大切なヒントが沢山隠されていることを、感じさせられます。

 

ご利用者様の目標は「走れるようになりたい!」です。

その目標に向かって、ご利用者様と二人三脚で頑張っていきます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020.03.06

お尻があがると立てる

滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。

 

先日、偶然ですが2人のご利用者様から立ち上がりについてのご相談を受けました。

お二人とも「上手に立てない!」とのご相談でした。

 

性別、麻痺の程度は異なるお二人ですが、立ち上がりの際に共通点がみられました.

それは、良い方の手で、手すりや机をひぱって立ち上がろうとする」ことです。

 

立ち上がるには、両足にしっかり体重が移動することが大切です。

しかし、良い方の手で物をひぱってしまうと。両足への体重移動が起きにくくなってしまいます。

そうすると、お尻が座面から浮きにくくなり、立ち上がるのが大変になってしまいます。

 

お二人には、それぞれ

①良い方の手を机の前方へ滑らせる

②そのあと、麻痺側の肩を前に出す

③立ち上がる

この3つの工程で立ち上がりをセラピストと一緒に練習をしました。

 

最初は「うーん?」でしたが、そのうち「あ、わかった、お尻が浮いたら自然に立てる」とご自身でコツを掴むことが可能となりました。

「いいほうの手でひっぱらない」

「いいほうの手を前へ滑らせる」

「麻痺側の肩を前へ出す」

「そうすると足に体重が乗りやすくなる」

「「お尻が浮いてくると、自然に立ち上がれる」

このポイントをご利用者様と共有させていただきました。

 

日常生活の中で、立ち上がりは何回も行う動作です。

そのため、運動の質が大変重要になってきます。

麻痺側の足に体重が乗りにくい動作を繰り返し行っていくと、それを学習してしまいます。

また、頑張らない、楽に立ち上がれることも大切です。

生きている限り人は加齢があります。

加齢により体は様々は変化が起こります。

現在、がんばってできている動作が、5年後、10年後も同じように可能かは正直わかりかねます。

 

「頑張らず」

「力に頼りすぎず」に

「右と左を協調させて」

「楽に」

動けるコツを探していくことが大切ですね。

 

 

 

 

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