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2020.05.01

プールステックでの自宅リハビリ

滋賀県守山市にあります、保険外リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の作業療法士の小林です。

 

4月10日のブログでプールステックを使用したリハビリアイデアをご紹介いたしました。

今回は、プールステックを使用したご自宅で行える「上肢」のリハビリをお伝えさせていただきます。

 

脳卒中後遺症の方で、肩甲骨周りの筋肉(大円筋、小円筋、上腕三頭筋など)や背中の筋肉(広背筋など)が硬くなってしまい、肩甲骨や上腕骨の動きが低下し、腕が上がりにくくなってしまうことは、よく臨床でみられます。

これらの筋肉は脇の下の周囲で密になっています。リハビリの時にこの密のあたりを触ると、多くの方が硬く、圧痛もみられます。

 

 

(イラストは「世界一ゆるく学ぶ解剖教室様のサイトからお借りいたしました」)

 

この密になっている箇所の筋肉の長さや柔らかさ、動きを出すことなどの筋肉の問題(非神経学的問題)を解決することで、麻痺側の腕が上げやすくなったり、指がゆるみやすくなることもあります。

 

 

それでは、ご紹介させていただきます!

 

①半分に切ったプールスティックを用意いたします。

 

②椅子にしっかり座ります。

(このとき、しっかり麻痺側のお尻を感じながら座ってください。お尻が感じにくければ、麻痺側のお尻のグリグリしたところ、坐骨に丸めたタオル等を入れてみてください。)

麻痺側が上にくるように両手を組み、プールスティックが肘のちょっと下にくるようにします。

③両手を組んだまま、3秒かけて前へ体を伸ばしていきます。(痛みが出ない範囲で行ってください

そして、1秒そのままの姿勢をキープして3秒かけてスタートの姿勢に戻ります

※この運動をして痛みがでましたら、中止してください

 

運動時の注意点は

呼吸を止めないこと

脇の下の筋肉、背中の筋肉が伸びていくのを意識すること

良い方でがんばらないこと

体を前への伸ばしていくときに、麻痺側の足に体重がのっていくのも感じること

 

ついつい頑張りすぎてしまうと「行うこと」が目的になってしまい、「やった」という結果に満足しがちです。

 

しかし、この運動は

「背中、脇の下の筋肉」

を伸びやすく、柔らかくすることで、

「肩甲骨、上腕骨の動き」

を良くし、

「腕が上げやすくなる」

「指が緩みやすく」

なることが目的です。

 

回数は20回くらいですが、こだわらずに、変化を感じていただければと思います。

 

下は、運動前後の比較写真です。

左が運動前、右が運動後となります。(だいたい20回くらい行いました。)

運動中、背中や脇の下の硬さを感じ、特に右側が硬いと自分で気づきました。

 

この運動は、ご利用者様にもご自宅で行っていただいてます。

「何回か繰り返すと、指が伸びやすくなってくる」

「脇の下や背中が伸びてるって感じる」

「肩の痛みがちょっとずつ和らいできた」

と皆さんご自分体の変化を感じていらっしゃいます。

 

動くことで、自分の体のことに気付き、変化を感じることは大切ですね。

逆に言えば、動かないと自分の体のことに気付かないし、変化も起こせないことかもしれませんね。

 

また、機会があれば、ご自宅でのリハビリアイデアをご紹介したいと思います。

 

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