脳梗塞リハビリステーション滋賀

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2025.11.11

「右手を使いたい」から「右手と生きたい」へ

滋賀県守山市にあります自費リハビリ施設「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。

l今回はあるご利用者様の心の変化についてご紹介したいと思います。

 

■リハビリをはじめた当初の想い

リハビリをはじめたときは、
「ただ、指を曲げることができればいい」
と話されていたご利用者様。

けれど、続けるうちに、
少しずつ変わっていったのは——
“目標”ではなく、“考え方”でした。

 

 

■チャックを上げる、その小さな動作に宿る回復

この日のリハビリの最後は、
両手をつかって、ベストのチャックを上げること。

左手でスライダーを引き上げる。
そのためには、麻痺した右手で布地をそっと押さえる。
右手で押さえることができるからこそ、
スライダーはまっすぐ上がっていく。

チャックが上がった瞬間、
「おーっ」と思わず声がもれました。

 

■“支える・添える・感じる”という手の働き

ただ握る力だけではなく、
支える・添える・感じるという大切な手の働き。

感じて、動けるからこそ、
手は“使える”ようになり、
“自分の体の一部として生きていく”のだと思います。

 

■手を良くするには、“手だけ”を動かすのではなく

ご利用者様はリハビリを続けるうちに、
「手を良くするには、“手だけ”を動かしてもダメなんですね」
と気づかれました。

 

脳卒中による片麻痺の方にとって、
肩、腕、手首の安定性、足の支え、体幹の力——
そのすべてが、手の“使いやすさ”を支えています。

 

麻痺側の足にしっかり体重を乗せる練習をしたあと、
「腕が軽い、歩きやすい」と笑顔で話されるその表情に、
体がつながっていく喜びがにじんでいました。

 

 

■暮らしの中で“手とともに生きる”リハビリ

チャックを上げるほんの数秒。
その小さな動作の中に、
積み重ねてきた時間と努力が宿っています。

 

“手を動かすこと”がゴールではなく、
“手と一緒に生きていくこと”がリハビリの目的。

今日もまた、暮らしの中で
小さな「できた」が光っています。

 

その笑顔に出会えることが、
私たちのいちばんの喜びです。

 

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