2026.01.22
がんばり続けた体が、静かに限界を迎えていた
いつもリハ滋賀のブログを読んでくださり、ありがとうございます。
「動けなくならないように、がんばったほうがいい。」
脳卒中後、
そう思いながら日常を過ごしている方は、
少なくありません。
今回は、
“がんばり続けた結果、体が疲れてしまった”
60代の方のケースをご紹介します。
■最初は、歩けていました。
60代のその方は、脳卒中の発症から、
5年ほど経っていました。
当初は、杖を使えば歩けていました。
日常生活も、何とか自分でこなせていた時期です。
ご本人は、こう話されていました。
「歩けていましたし、
まだ大丈夫だと思っていました。」
■少しずつ出てきた違和感(ご本人の言葉)
ただ、動きには特徴がありました。
「片側で支えたほうが、安心でした。」
「力を入れていれば、何とか動けていました。」
「疲れはありましたけど、
休むほどではないと思っていました。」
そう話されていました。
しばらくして、
非麻痺側の腕や膝に、痛みが出てきます。
■がんばり続けた結果、起きたこと(ご本人の言葉)
「痛みはありましたけど、
まだ動けていました。」
「動かなくなったら、
それこそ戻れなくなる気がして。」
無理をしながらも、
動き続けてこられました。
けれど次第に、
・非麻痺側の膝の痛みの悪化
・立っているのがつらい
・踏ん張れない
・長く立位を保てない
という状態になり、
車椅子での移動が中心になっていきました。
■生活の中で、いちばんつらくなった場面
特につらくなったのが、
トイレへの移乗と、トイレ動作です。
・立ち上がるのがしんどい
・立っていられない
・ズボンの上げ下ろしが間に合わない
最近では、
移乗動作そのものも、やっとの状態でした。
■実際に体をみて、感じたこと(評価)
麻痺が急に悪化した印象はありませんでした。
ただ、
麻痺側はほとんど使われておらず、
非麻痺側で手すりや支持物を強く引っぱりながら、
立ち上がっておられました。
トイレでは、
非麻痺側の壁にもたれるようにして、
なんとか立位を保っている状態でした。
「立てている」ように見えていましたが、
体を支える余裕は、
かなり少なくなっていたように感じます。」
■このケースで大切な視点
この方は、
麻痺が進行したわけではありません。
問題だったのは、
非麻痺側で支え続ける動きが、
長い時間続いていたことです。
がんばることで動けても、
その動きが続けば、体は少しずつ消耗していきます。
がんばることで、
ここまで動いてこられたのは事実です。
その上で、これから先の生活を考えると、
「がんばり続ける動き」ではなく、
「楽にできて、体に余裕を残す動き」が
大切になってくる場面もあります。
この方は、
「楽にできる動き」の大切さを、私たちに静かに教えてくれました。
■まとめ
体は、無理を重ねるほど、静かに消耗していきます。
立てなくなってから気づくのではなく、
違和感が出てきたときが、
見直すタイミングなのかもしれません。

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