脳梗塞リハビリステーション滋賀

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2025.06.05

「もう戻らないかも」と言われた右手の感覚 でもまた彫れるかもしれない

滋賀県守山市にあります自費リハビリサービス「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。

 

先日、脊髄梗塞の後遺症で右手の感覚障害が強いご利用者様が、こんな風に話してくれました。

「最近ね、右手の感覚が少し戻ってきたような気がするの。」

 

ご利用者様は退院時、主治医の先生から
「これ以上の回復は難しいかもしれません」
と伝えられていたそうです。

 

それでも、小さな変化を感じたときのご本人の表情はとても穏やかで、とてもうれしそうでした。

「半分あきらめていたけど、でも続けていてよかった。」
「あきらめなくてよかった。」

その言葉を聞き、初めて体験に来られた日のことを思い出しました。

 

「右手の感覚障害が強いのです。」
「触れても、自分の手でないような気がする。」

「本当の手じゃない。」

そう絞り出すような表情で語ってくださったご利用者様。

そのときの表情に、私たちも胸が締めつけられる思いでした。

 

感覚障害の回復には、非常に時間がかかることが多いです。
そのことを正直にお伝えしつつ、今までの経験から
「続けていけば感覚が戻る可能性はある」ともお話ししました。

体験プログラムを終えた後、ご利用者様は静かにこう言いました。

「リハビリ、続けます。」

「やった方がいいと感じました。」

 

右手を詳しく評価すると、感覚だけでなく手内在筋の萎縮や軽度の浮腫がありました。
こうした状態では、感覚受容器も鈍くなってしまいますし、細かい指の動きがしづらくなります。

まずは鍼灸で浮腫と筋肉の硬さを改善。
その後のリハビリでは、手内在筋の活性化と感覚と脳のつながりを意識したアプローチを行いました。

ご自宅でもリハビリを続けてくださり、開始から約半年

「右手の感覚が少し戻ってきたような気がする。」

その感覚が、再び“仏様を彫る”という趣味を動かしました。

「前みたいには彫れないけど、ゆっくり進めていくの。」
「また始められた。」

そう話すその表情に、確かな喜びがにじんでいました。

 

右手の感覚が戻ってきたこと。
それはご利用者様しか気づけない、ほんの小さな変化かもしれません。
けれどその気づきは、ご利用者様にとってかけがえのない意味を持っていました。

 

「その人らしさ」を取り戻すリハビリ。

私たちが目指しているリハビリは、「できることを増やすこと」だけではありません。

その方が、その方らしく生きることを支える。
ご本人が大切にしている「想い」や「役割」を、もう一度手にしていただくこと。

 

今回のエピソードは、その原点をあらためて教えてくれました。

「また仏様を彫りたい。」

その小さな願いに寄り添いながら、私たちもまた力をもらっています。

「できあがるのが、楽しみね。」

そう微笑んでくださる姿は、まさに“希望”そのものでした。

 

どんなにゆっくりでも。
どんなに小さな一歩でも。

その一歩は、きっと人生を前に進めてくれる力になる。
リハビリの本質は、そこにあるのだと感じています。

ご利用者様の喜びを、私たちはこれからも一緒に支えていきたいと思います。

 

脳梗塞リハビリステーション滋賀では、お一人お一人にあわせた自費リハビリを提供しています。

毎月先着5名限定 特別体験プログラム3回11,000円を行っております。

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