2025.12.05
”ヒトは“動くことで生きてきた”。
滋賀県守山市にあります自費リハビリ施設「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
最近、オーガニック食品、無添加食品、睡眠、休息。
健康に気遣う方が増えています。
けれど、運動だけがすっぽり抜け落ちていることがあります。
「食べて休めば元気になる」
そう思いたいけれど、身体はもっと複雑です。
ヒトの身体は、“動くこと”が前提の設計でできています。
だから、どれだけ食事や睡眠を整えても、
動かなければ体も心も本来の働きを発揮できません。
■生命のはじまりは「動きから」
地球に生命が誕生したのは約35~40億年前。
最初の生物は、光や刺激に反応し、動くことで生き延びました。
生きることは=動くこと。
これは生命のルーツです。
そしてヒトの祖先は、動き続けることで進化しました。
■二足歩行で獲得した「生きる力」
ヒトの祖先は、木の上から地上に降り、アフリカの大地を歩き始めました。
研究では、狩猟採集の暮らしをしていた人類は
1日におよそ8〜15km歩いていたとされています。
移動や狩りの日には、それより長く歩くこともあったと言われています。
食べ物を探し、仲間を守り、子どもを育てるために、
身体を動かすことが生きることそのものでした。
歩き、走り、持ち、投げる。
その繰り返しが、筋肉・骨・心臓・呼吸・脳を発達させました。
「歩く」は、生き延びるための戦略であり、
人類の知恵のはじまり。
■動きが“脳”を育てた
人の脳の約半分は、運動に関わる領域で占められています。
身体を動かすことで、
感覚・判断・計画・記憶
といった高度な機能が育ちました。
つまり、考えることは、動くことの延長線上。
だから、動かないと脳も元気を失います。
■現代は「進化の逆行」
現代の私たちは、便利さの中で暮らしています。
車、家電、エスカレーター、デスクワーク。
身体を使わなくても、1日が成立してしまう時代です。
最近の調査では、多くの日本人の1日の歩数は
およそ6,000〜7,000歩、距離にすると4〜5kmほどと言われています。
一方で、移動手段が限られていた江戸時代の暮らしでは、
「歩くこと」が生活の中心でした。
正確な記録はありませんが、
現代よりずっと多くの距離を歩いていたとされています。
旅や買い物、生活のすべてが“足で動く”世界だったのです。
つまり、私たちの身体は、
「動くことで暮らすこと」を前提に進化してきたのに、
現代の暮らしは、
その進化のリズムから大きく離れつつあるのかもしれません。
■食べる・眠る・生きるは、運動で完結する
いくら良いものを食べても、
筋肉が働かなければ、血流が弱く、細胞に届きません。
睡眠質も、日中の活動量で決まります。
動かないまま夜を迎えても、身体は「休息モード」になりません。
栄養も睡眠も、動く身体があってこそ価値を持つ。
運動は、健康の“最後のピース”です。
■ 運動は「特別な努力」ではなく、生き物としてのリズム
運動=ジム 運動=きつい
そう思うと、動くことは特別な行動になります。
でも、本来の運動はもっと自然。
・1駅歩く
・階段を使う
・家事を少しリズミカルに
・お散歩で10分歩く
こうした小さな動きが、
体温を上げ、血を巡らせ、心を動かし、睡眠を深くする。
運動とは、“自分の中の自然”を再び動かす行為。
■最後に
ヒトは動く生き物。
動くことで生き延び、動くことで賢くなった。
だから、動かない生活は、
身体にとって「不自然」で、進化に逆らっている状態です。
食べ物を選ぶように、
睡眠を整えるように、
動きを生活の中に取り戻す。
それが、心と身体が本来のリズムを取り戻す、いちばん自然な方法です。
特別に、難しいことは要りません。
車より歩く
座りっぱなしなら30分~1時間に1回立つ
ちょっと階段を使う
行動を変えるのではなく、
「生活の中に動きを混ぜる」。
運動は特別な時間ではなく、生きる流れの中にあるもの。
また、動いた時間より、
動けたことに価値があります。
「やったね」
「できたね」
「今日も動けた」
その感覚が、ドーパミンを生み、
また動きたくなる循環をつくっていきます。
脳は、動くことで目覚め、
動くことで育ち、
動くことで機能を保ちます。
未来のあなたは、
今日動いたあなたにきっと感謝しています。

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