2025.11.28
「猛暑を越えて、気づいた変化。非麻痺側が優位になる理由と、これからの準備。」
滋賀県守山市にあります自費リハビリ施設「脳梗塞リハビリステーション滋賀」の小林です。
今年の夏は、本当に厳しい暑さでした。
外に出るのがおっくうになったり、動くと疲れやすかったり、
「いつも通り」が難しく感じた方も多かったと思います。
そして、暑さが落ち着いた頃から、ご利用者さまを見ていて、ある変化に気づきました。
「いつもと同じ生活をしています。」
しかし、”いつもと同じ生活をしているはずなのに、非麻痺側に頼る動きが増えている”
歩く時の重心のかけ方が変わっていたり、
麻痺側の手の動きがなんとなくぎこちなくなっていたり。
無意識のうちに、身体のバランスが変わっている方が増えています。
中にはこう言われる方もいます。
「悪くなったのかな……」
「前よりできない気がする……」
でもそれは、悪くなったわけではありません。
がんばって、猛暑を乗り切った証です。
■実は私自身も
今年の夏、私は朝の通勤で歩くことをやめていました。
歩いている途中で気分が悪くなり、
「これは無理をしたら危ない」と身体が教えてくれたからです。
その時ふと、気づきました。
“元気な私でさえそうなら、麻痺がある身体はもっと繊細に反応しているはずだ。”
身体は時に、私たちより先に状況を理解しています。
無理をやめたことは、弱さではなく、生きるための選択。
それは片麻痺の方の身体にも、同じ反応として表れています。
■なぜ猛暑で非麻痺側が優位になりやすいのか?
猛暑によって、
・体力低下
・睡眠の質低下
・外出や活動量減少
・疲労蓄積
が起こりやすくなります。
その状態で、脳はきっとこう判断します
「確実に動く側で動こう。」
「楽な方でいこう。」
麻痺側を動かすには、
注意、感覚処理、バランス調整、集中が必要です。
一方、非麻痺側は自動性が残っている側。
疲れたときほど、
脳は成功しやすい動き=非麻痺側を選びます。
これは機能低下ではなく、脳や身体を守る反応。
病気のせいだけじゃなくて、人として当然の反応なのです。
■今からできる小さな準備
特別なトレーニングは必要ありません。
大切なのは、麻痺側ともう一度つながること。
・身体を整えるところから
身体を冷やさず、温かくする
動かす前に温める
軽いほぐし・ストレッチをする
・麻痺側を「思い出す時間」をつくる
触れる
なでる
手を置く
“動かそうとする前に”、
“そこにいることを思い出す”ことから。
・生活の中で、麻痺側を参加させる
手洗いの時、両手で洗う・麻痺側をしっかり洗う
食事の時、テーブルの上に置く・器に添える
立ち上がる前に、麻痺側の足を意識
歩き出す前にひと呼吸し、体重を少しのせる
「動かす」より、「関わらせる」「参加させる」。
あるご利用者様は、こう話してくださいました。
「私はね、麻痺側の手と会話をするんです。“今日も一緒にいてくれてありがとう”
その言葉を聞いた瞬間、
リハビリは動きだけじゃなく、
人と身体の関係をもう一度育てることなんだと感じました。
■そしてこれから冬へ
冬は冷えや緊張、動きの硬さが出やすい季節。
だからこそ、今の積み重ねが意味を持ちます。
季節が変わり、春が来たとき、
身体はその積み重ねに応える力を持っています。
■最後に
脳は生きるために、省エネを選ぶ。
でも、人は前に進みたいと願う。
その間で揺れる気持ちは、当然のこと。
それは、人間らしさです。
私は、その揺れを “頑張ってきた証” だと思っています。
■必要なら、いつでも頼ってください
もし「少し気になる」「話してみたい」と思ったら、遠慮なく声をかけてください。
あなたのペースに寄り添いながら、一緒に考えていきます。

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