2026.04.17
さつまいもを切ることで、姿勢が変わった理由
いつもブログを読んでくださりありがとうございます。
「くしゃみをしすぎて、左側の下の肋骨あたりが痛いんです。」
ご利用者様が、そう話されました。
その一言に、少し違和感がありました。
なぜ、麻痺している側が痛くなるのだろう。
くしゃみの影響だけではない気がしました。
そこで、姿勢を確認してみると――
■姿勢から見えてきたこと
姿勢を確認すると、
麻痺側が後ろに引け、体が非対称な状態になっていました。
この状態では、
麻痺側で支えることが難しく、
体の一部に負担が集中しやすくなります。
■痛みの背景にあったもの
本来、くしゃみは体幹全体で受け止める動きです。
腹筋や肋間筋が働き、
体を一瞬で安定させます。
しかし、麻痺があると、
体幹の協調した働きが弱くなりやすくなります。
すると、本来分散されるはずの力が、
一部に集中してしまいます。
今回、痛みが出ていた第12肋骨は、
「浮遊肋」と呼ばれ、前方で骨とつながっておらず、
もともと支えが少ない場所です。
可動性が高い分、衝撃を受けやすい部位でもあります。
そこに麻痺側の不安定さが重なり、
負担が集中してしまったのではないかと考えました。
■今回のリハビリで大切にしたこと
麻痺側の支えで大切なのは、一部分の力ではなく、
下肢から体幹、そして上肢へと、全体がつながることです。
そのつながりを引き出すために、
今回は、さつまいもを切る動作を選びました。
■実際の場面
まずは、非麻痺側の手だけでさつまいもを切っていただきました。
「これ、かたいね。」
ぽつりと、そんな声がもれました。
力いっぱい包丁を入れても、
途中で「ガッ」と止まります。
腕に力が入り、目一杯、押し込もうとしますが、
それでも切れません。
体は自然と、麻痺側へ倒れ込むような姿勢になっていました。

■変化のきっかけ
そこで、
麻痺側の手を、そっとさつまいもに添えていただきました。
そして、その上に体重をあずけてもらいます。
すると──
それまで止まっていた包丁が、
すっと通りました。
■つながりが生まれた瞬間
そっと添えて、体重をあずける。
それを繰り返していくうちに、
麻痺側の足と手が、少しずつつながっていきました。
その頃には、
さつまいもも自然と切れるようになっていました。
「上手に切れたね。」
ご利用者様が、そう言って笑われました。

■そして姿勢にも変化が
動作のあと、立ち姿勢を確認すると、
左右のバランスが整い、
麻痺側も自然に使われる形へと変化していました。
■なぜ変わったのか
切る力は、手だけで作られているわけではありません。
足で支え、体を通り、手へと伝わる。
今回、麻痺側を「添える」ことで、
その力の通り道が生まれました。
■「できない」と感じる動きの中にも、
実は、まだ隠れている力があります。
麻痺側で支えることができると、体はつながり、
動きも、姿勢も変わっていきます。
■最後に
麻痺側の手を、そっと添える。
それだけで、動きも、姿勢も変わることがあります。
こうした変化は、特別なことではなく、
日常の中の動きから生まれることがあります。
もし、「なんとなく動きにくい」と感じている方がいれば、
一度体験してみていただけたらと思います。
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